2011-10-01から1ヶ月間の記事一覧

(14)「堅い食物」

3:1-2 3:2私はあなたがたには乳を与えて、堅い食物を与えませんでした。あなたがたには、まだ無理だったからです。実は、今でもまだ無理なのです。 イエス・キリストの十字架こそがわたしたちの救いである、この恵みを得た者は、じつは、つぎに、その者も十…

40  「今度は奥田さんが来てくれるのでうれしいです」

「もう、ひとりにさせない」(奥田知志) 表題の言葉を読んで、ぼくは泣きました。「これまで刑務所を出る時、迎えに来た人はだれもいません。今度は奥田さんが来てくれるのでうれしいです」(p.45)。 キリスト教徒が「社会派」と「教会派」に分かれているよ…

39 「笑いとは、人間が作るしかないもの」

「ふかいことをおもしろく 創作の原点」井上ひさし この本に書かれていることのほとんどは、井上ひさしの読者なら「いろは」に属することの復習ですが、今から井上作品を読もうという人には良い入門書になるかもしれません。 しかしながら、つぎのような言葉…

(13)「御霊のことば」

2:12-16 2:13この賜物について話すには、人の知恵に教えられたことばを用いず、御霊に教えられたことばを用います。その御霊のことばをもって御霊のことを解くのです。 パウロは「御霊のことば」という表現を、ここではどのような意味で使っているのでしょう…

(12)「御霊によって」

2:9-11 2:10神はこれを、御霊によって私たちに啓示されたのです。御霊はすべてのことを探り、神の深みにまで及ばれるからです。 神さまの知恵は人間には計り知れないものです。人間の尺度とはまったく異なるものなのです。「神のみこころのことは、神の御霊…

38  「自分こそが元凶の一人という痛み」

論文「日本基督教団における沖縄教会観の起源とその変遷」(一色哲)(『キリスト教史学』第六一集抜刷 二〇〇七年七月十三日発行 キリスト教史学会) 1940年代以降、沖縄教区以外の日本基督教団は沖縄の教会をどのように観てきたのか、についての研究論…

(11)「隠された奥義」

2:6-8 2:7私たちの語るのは、隠された奥義としての神の知恵であって、それは、神が、私たちの栄光のために、世界の始まる前から、あらかじめ定められたものです。 パウロは神さまに救われるためには人間の知恵が必要であるとは考えません。むしろ、人間の…

37「王だ! 大祭司だ! いや、預言者だっ!!! ダッダッダッ脱原発♩」

「福音と世界 2011・11」(特集=預言者とは誰か) 読みごたえのある特集でした。 まず北博さん(東北学院大学教授)。 エレミヤと言えば、一族からも迫害を受ける孤独な預言者であったと言われますが、北さんは、多数の敵もいたが、「隠れ支持者が相…

36 「アディオス、あんこギッフェリさん」

「甘い物は脳に悪い」(笠井奈津子) ハウツー物をもう一冊読みました。先週は、疲れが引かず、日中から本も読めないほどの眠気に襲われ、チョコレートをいくら食べてもだめなような状態だったので、こんなタイトルに惹かれてしまうのでしょう。 食事と健康…

35 「〈思う、考える〉より〈思い出す〉」

「書くことが思いつかない人のための文章教室」(近藤勝重) この手のハウツーものに手を出すことに恥ずかしさを覚えないわけでもありませんが、毎週七千字のお話しを書かねばならず、その材料がとうに枯渇してしまった者にとっては、強くそそられるタイトル…

(10)「弱く、恐れおののいて」

2:1-5 「弱く、恐れおののいて」2:2-3なぜなら私は、あなたがたの間で、イエス・キリスト、すなわち十字架につけられた方のほかは、何も知らないことに決心したからです。あなたがたといっしょにいたときの私は、弱く、恐れおののいていました。 パウロはコ…

34 「人間共通の課題に取り組んだガンジーやキングは個別の宗教に根ざしていた」

「信じない人のための<宗教>講座」(中村圭志) タイトルを見て、ひとつは、聴き手のほとんどがキリスト者でない高校の聖書の授業や、キリスト教会にあまり縁のない人びとに向けた教会のメッセージ発信の参考にならないかと、もうひとつは、世界の諸宗教につ…

(9)「主にあって誇れ」

1:29-311:31まさしく、「誇る者は主にあって誇れ。」と書かれているとおりになるためです。 わたしたちが誇るべきもの、わたしたちにとって一番大切なものはなんでしょうか。それは主です。神さまです。ところが、わたしたちはそれを忘れて、自分はこんなこ…

(8)「弱い者を選ばれた」

1:26-28 1:27しかし神は、知恵ある者をはずかしめるために、この世の愚かな者を選び、強い者をはずかしめるために、この世の弱い者を選ばれたのです。 パウロはこの手紙をコリントの教会の人々に向けて書いています。この教会には、有名な知識人や学者、貴族…

33 「放射能汚染食品を食べる責任」

「放射能汚染の現実を越えて」 「隠される原子力 核の真実 原子力の専門家が原発に反対するわけ」小出裕章 小出さんの主張で、ぼくの頭に残っているのは次のようなことです。1)日本で生活する者は積極的ではないとしても原子力発電の恩恵を受けているのだ…

(7)「キリストは神の力」

1:22-25 1:24しかし、ユダヤ人であってもギリシヤ人であっても、召された者にとっては、キリストは神の力、神の知恵なのです。 キリスト者は十字架の刑を受けたイエスこそが救い主=キリストと信じるのですが、信じない人々にとっては、それはとんでもないこ…

32 「『拮抗しつつ総体的には連携して難局に対処する』」

論文「軍事占領下における地域形成とキリスト教 ―――― 一九四〇年代の沖縄を事例に」(一色哲)(日本基督教学会編『日本の神学』49号所収 二〇一〇年九月十七日刊行) 一色さんからいただいた抜き刷りを読みました。そこで学んだことのいくつかを記します。…

31「三十年遅かったか」

「ドストエフスキー人物事典」(中村健之介) ドストエフスキーは二十歳前に読んでおけ、と聞いたことがあります。けれども、ぼくが読んだのはアラフィーになってからのこと。しかも、「カラマーゾフの兄弟」「罪と罰」「白痴」の三冊だけ。 きっかけのひと…

(6)「宣教のことばの愚かさ」

1:20-21 1:21事実、この世が自分の知恵によって神を知ることがないのは、神の知恵によるのです。それゆえ、神はみこころによって、宣教のことばの愚かさを通して、信じる者を救おうと定められたのです。 知恵や力を強めれば神さまを知ることができると人間は…

(5) 聖書を判断する私、相対的なものと絶対的なもの

聖書は神の言葉であり、私たちは聖書に「聞く」。しかし、そこには、聖書の言葉を解釈したり、評価したりする自分もいる。神や神の言葉である聖書が無条件に絶対的なものであって、私たちがそれに絶対無条件服従するのではない。たとえば、天地創造者であっ…