2019-11-01から1ヶ月間の記事一覧
たとえば、ある過去やある背景があると知ったとき、わたしはその人とどう接するだろうか。 それゆえに、その人を怖いと思ったり、悪人と見なしたり、蔑視したり、差別したりするだろうか。 それとも、その人の過去や背景の厳しさを理解し、あるいは、理解し…
誤読ノート497 「キリスト教会の外にある救い」 「ヒップホップ・レザレクション」(山下壮起、2019年、新教出版社) 「解放の神学」を30年ほどまえに読み始めたころ、神は教会だけでなく、いやむしろ、教会の外で働く、というフレーズに強く惹かれた。 タイ…
たとえ話、神の国、食卓、最後の晩餐、死、復活という項目で、福音書に書かれたイエス像を概観、いや、かなり専門的に論述しています。聖書学の知識がない一般読者やリスナー(ラジオ「宗教の時間」のテキスト!)には、相当「意外」ではないでしょうか。 ま…
若松さんのエッセイ集。 若松さんは井上洋治神父を師と呼ぶ。「神父の生涯は、人々に、言葉といういのちの炎を届けることにあった」(p.13)。 若松さんもまた、著作を通して、コトバを、いやコトバそのものではなく、コトバの炎を、わたしたちに垣間見せてく…
酷い目にあった。相手に非を認めさせたい。うまくいかせたくて仕方がないことがある。そういうときには、若松英輔さんを読む。 悲しいとき、苦しいときには、本が読めなくなる。そういうときには、若松英輔さんを読む。若松さんのエッセイを読む。小型の本、…
茨木のり子さんの自選詩63編、童話、エッセイ、本の後書きなどに加えて、川崎洋さん、新川和江さん、吉野弘さん、工藤直子さんらの「茨木のり子について」約20編が収められています。 「やわらかな人間のおかしみと、決然たる意志が、歴史に向かってひらかれ…