2014-08-01から1ヶ月間の記事一覧

210 「イエスへの服従に自分を縛りつける人は、他者を解き放つ」

「異質な言葉の世界 洗礼を受けた人にとっての説教」(W. H. ウィリモン著、上田好春訳、2014年、日本キリスト教団出版局) 洗礼には、世の中の支配的な価値観に対抗するイエス・キリストの共同体に加入する決断が求められると著者は考え、幼児洗礼を神から一…

「映画『ノア 約束の舟』を私はこう観る」を私はこう読む

「福音と世界 九月号 2014」富田正樹さんによる「映画『ノア 約束の舟』を私はこう観る」は、映画に対する深い読みを、ひじょうに、わかりやすく、また、説得的に述べています。富田さんは、人間を他の生物の頂点におく人間中心主義に対する批判を映画に読み…

209 「人の沈黙、神の沈黙」

映画「大いなる沈黙へ グランド・シャルトルーズ修道院」 神自身が沈黙、だとぼくは思う。神に祈ろうと、手をあわせ、目を閉じた時、立ち位置の前に広がる沈黙。この沈黙は、まさに、神自身、あるいは、神の臨在のしるし。この沈黙に委ねたい。沈黙が、ぼく…

208 「罪か、それとも、時代の縛りか」

「われ弱ければ 矢嶋楫子伝」(三浦綾子、1989年、小学館) 女子学院の初代院長、キリスト教婦人矯風会会頭を務めた、幕末、明治、大正の女性。新島八重とほぼ同じ時代を生きた。 新島八重と言えば、同志社。そこに学び、のちに同志社を側面から支援する徳富…