2017-04-01から1ヶ月間の記事一覧

50   「神は取り戻す、平和の海を」

神は語る 火の中から語る けれどもあなたは生きている 神の声を聞いても生きている 神の声に生かされる なんという恵み 支配者はあなたを捻じ伏せた あなたを人に数えなかった あなたは奴隷だった 神はあなたの血を見た 神はあなたの怒りを聞いた 神は御手に…

374  「そのものの本質であるような矛盾に感動し、非常識に表現する」

「現代詩入門」(吉野弘、青土社、2014年) 吉野弘さんの詩は平易な言葉で綴られているとよく評されていますが、この本は、そうでもないのかも知れません。というのは、ぼくは、大事だと思ったセンテンスに、たいていは黄色の蛍光線を引きながら本を読むので…

(57)「目に見えない、深いところにある、世界の根源を信頼する」

たしかな証拠が欲しい。わたしたちは不安な問題を抱えているとき、その不安を解決してくれるようなたしかな証拠を求めます。 子どもを高校、大学と進ませるには、受験料、塾費用、入学金や授業料、教材費、学校活動費、部活費など、百万単位のお金を必要とし…

373  「異なるものを排する政治と宗教への批判と希望」

「プロテスタンティズム 宗教改革から現代政治まで」(深井智朗著、中公文庫、2017年) トランプ、安倍政権。そして、宗教団体。どこを見ても、自分たちの排他的正統性を訴える権力集団ばかり。ところが、著者はこう述べています。 「どのようにすれば、異な…

49   「いのちのない神々ではなく、生ける神こそ」

見よ、人間が産んだ神々を あなたたちはそれに仕えている あなたたちにまなざしを向けることも 耳を傾けることも ともに食卓につくことも あなたたちの汗を嗅ぐことも 何ひとつできない神々が 金が、富が、権力が、軍事力が、偶像が あなたちを見下している …

(56)「死んでしまった大切な人はお墓の中ではなく、すぐ近くに生きつづけています」

「千の風になって」という歌が大ヒットしました。お墓の前で涙を流す人に向かって、死んだ人が、わたしはここにはいません、ここで眠っているのではありません、空の風に、あるいは、秋の光、冬の雪、朝の鳥、夜の星になって、あなたと同じ世界、さらに言え…

(55)「冬枯れと思っていた景色の中には、じつは、紅や黄の花を咲かせるいのちが通っています」

庭にシャクヤクが咲いた、と思ったら、どうもボタンのようです。去年の秋にいただいて、さっそく植えてみたのですが、どんどん葉が落ちて、枝も簡単にポキポキ折れるくらいに枯れてしまいました。もう引っこ抜いてしまおうと思いましたが、まあ、完全に枯れ…

372  「アメリカ史、キリスト教、アメリカ映画の三段重ね」

「シネマで読むアメリカの歴史と宗教」(栗林輝夫、大宮有博、長石美和、2013年、キリスト新聞社) これ一冊で、アメリカ合衆国200年の歴史(侵略〜植民地化〜「独立」戦争〜移民~南北戦争〜世界大戦〜反黒人差別運動〜オバマ)、それに伴うキリスト教の歴史…

(54)「神に見捨てられたと叫ぶ人によって、かえって、神とのきずなが取り戻される」

とても嫌なことがあり、傷つき苦しんでいるときに、「気にしない方がいいよ」とか「忘れてしまった方がいいよ」と声をかけてもらうのは、とても感謝すべきことです。けれども、わたしたちは、押しつぶされるような痛みを気にしないようにして気にしなくなっ…

48   「ただ、主にのみひれ伏せ」

わたしは形がない ただ火となって語る わたしは形がない ただ風となってささやく あなたたちはわたしを いかなる形にもしてはならない 人間の形にも、獣の形にも 鳥の形にも、動物の形にも 魚の形にもしてはならない あなたたちはわたしにひれ伏すように い…