2023-05-01から1ヶ月間の記事一覧
「実際にこういうことが起こった」「証拠がある」「この宗教は世界の真実を論理的に解き明かしている」といった言葉で、自分の属する宗教は真正である、と主張しようとする人がいるが、これは矛盾している。 信仰とは論理的帰結ではなく、文字通り(「文字通…
科学はいつの時代にもどの場所でもあてはまる法則や答えを示していると思われている。たとえば、1+1は、いつでも、どこでも、2である。水素と酸素を適切な方法や環境で化合すれば水が生成する。 けれども、医学はかならずしもそうではない。ガンなどに顕著…
教義学には二つの側面があるのではないか。 ひとつは、神とは何か、創造、キリスト、聖霊、救済、教会、終末とは何か、探求し、表現する学である。聖書やキリスト教会の信仰が、あるいは、先人のそのような探求、表現が、その資源になる。 もうひとつは、そ…
さまざまな考えの人間たちが、いかにして合意を形成しうるか、あるいは、すべきか。「精神現象学」とは、じつは、そういうことを考えた本だった、と著者は言います。 つまり、多様な思考の人間たちが、歴史の中では結果的には相対的であろうとも、その時にお…
1980年代の韓国の詩から、茨木のり子さんが選び、翻訳した詩集。 若松英輔さんの解説は「目に見えないもの」の観点から。斎藤真理子さんは茨木さんのこの詩集での翻訳の特色を説いている。 「ちかちかかがやく/オリオンが/見えたのだった/眼をつむっても …
原著は1990年。 訳者によれば、ゼレは「著者の論旨は明快である。解放の神学の視点から、これらのキリスト教の中心的テーマ、基本概念を解き明かす」(p.298)。 ぼくが「解放の神学」と出会ったのが1980年代前半。 「解放の神学」は、第三世界(富める第一世…
U-NEXT、Amazon Prime、Disney+に加入しているので、何千もの映画が毎月の定額料金で、あるいは、プラス何百円かで、ぼくは観られるのですが、何年か経った最近、観たいもの、おもしろいものを見つけるのに苦労するようになってきました。 そこで、この本を…