2024-04-01から1ヶ月間の記事一覧

787 「剣を鍬(くわ)に、槍を鎌に」 ・・・ 「世界で最初に飢えるのは日本  食の安全保障をどう守るか」(鈴木 宣弘、講談社、2022年)

日本住民の生活の安全を守るには、戦闘機一機の購入費用を、農業支援に回したほうがよい、と著者は言う。 住民が安全な食料を口にするためには、農作物は自由市場の商品ではだめだ。消費者に安全な食料がそんなに高くない価格で届き、かつ、生産者の収入が保…

786 「ひとつの考えにこだわらず共存、自己創造」・・・「100分de名著 偶然性・アイロニー・連帯 ローティ」(朱喜哲、NHK出版、2024年)

哲学とは何でしょうか。と、哲学の入門書などにはいろいろ書いてありますが、最近、淡野安太郎「哲学思想史」を読み始め、さらに、「100分de 名著」のこの巻の最初の方にある「西洋哲学の歴史」という項目を読んで思ったことは、ぼくにとって、哲学とは、哲…

785 「警告と希望 21世紀のエレミヤ」・・・「レジリエンスの時代 再野生化する地球で、人類が生き抜くための大転換」(ジェレミー・リフキン、2023年、集英社)

著者は、地球の生態系危機を警告する一方で、それを克服する希望も示す。 地球の水、空気、土は、ひたすら「成長」を目指す産業、企業によって、収奪され、汚染されている。これはかなり前からすでに言われてきた。しかし、かつては公害はある意味地域的なも…