2015-11-01から1ヶ月間の記事一覧
「松本亮と『英語で考える』 ラジオ英語会話と戦後民主主義」(武市一成、彩流社、2015年)松本亮と言えば、英会話の有名な先生だ、と思う人が少なくないでしょう。じじつ、NHKラジオの「英語会話」の講師を1951年から二十年以上務め、多くの聴取者を得てい…
おまえらが憎い おまえらが恐い だが、おれの王座を脅かそうとしても無駄だ おまえらに命じる 男の子が生れたら みな、ナイル川に放り込め なんてかわいい子だ 川に放り込むことなんてできない ずっとここに隠しておこう 日に日に泣き声が大きくなる もはや…
「叡智の詩学 小林秀雄と井筒俊彦」(若松英輔、慶應大学出版会、2015年)It rains. ふつうは「雨が降る」と訳すが、英文では主語はrainではない。「それが雨を降らせる」。それとは何か。神が雨を降らせる。いや、自動詞ならば、神が雨する、神が雨となる、…
どうしてここに こんなやつらが こんなにうようよしているんだ 増えるばかりじゃないか おそろしいことだ やつらは集まって何をしているんだ 何かよからぬことをたくらんでいるんじゃないか おそろしいやつらだ やつらをこれ以上のさばらせてはならない やつ…
「イエスという人の物語」(ホセ イグナシオ ロペス ビヒル、 マリア ロペス ビヒル著、 祐川郁生訳、新教出版社、2014年)1150頁、144章。発行が去年のクリスマスの日付だから、少しずつ、一年かけて読んだことになります。マタイ、マルコ、ルカ、ヨハネの…
どうですか こちらの生活にはもう慣れましたか ありがとうございます だいじょうぶです 何でもわからないことがあったら 遠慮なく訊いてください ありがとうございます たすかります ああ、そうだ 今度良かったらご飯でも いっしょにいかがですか ありがとう…
「深い淵からふたたび引き上げてくださった」 なんだ、こいつは なまいきだな だれだ、こいつは こんなやつ、知らないぞ こんな名前、聞いたこともない 勝手にしゃべりやがって えらそうなこと、言いやがって 雑魚のくせして その他大勢のくせして ふざけや…
あいつらだけは絶対に赦せない おれたちを差し置いて あんな汚いやり方で 自分たちだけ特権を 手に入れやがって あいつらだけは生かしておけない 大変です あなたたちはこのままここにいると 殺されてしまいます 遠くに逃げなさい 自分たちのしていることに …
おまえの持っているものは どうやって手に入れたのか すべてはあなたが 与えてくださいました そのすべてを わたしに返すことができるか はい、あなたはすべてをくださいました わたしはすべてをお返しします わたしはすべてをおささげします では、おまえの…
「遠野物語」の名を知ったのは、むかし、ぼくが愛読する作家、井上ひさしさんの「新釈・遠野物語」を通してです。井上さんの「新釈」は「遠野物語」への、いわばオマージュ(※オマージュ(仏: hommage)は、芸術や文学においては、尊敬する作家や作品に影響…
感情的になるとは、たとえば、内側から湧き上がる衝動をまったく抑えることなく、それに任せて、大声を出したり、攻撃の言葉をぶつけたり、物をこわしたりすることでしょう。これは、自他を激しく傷つけ、生活や仕事に大きな影響をもたらすことがありますか…
なにもかもおまえが悪いんだ おまえがここにいるからいけないんだ おまえのようなものが 何を偉そうにしているんだ さあ、ここから出て行け もう逃げるしかない でも、どこに行けばよいのか この荒れ野はどこまでつづくのか ああ、あそこに泉が ああ、あそこ…