2016-07-01から1ヶ月間の記事一覧
ぼくのような凡人には、マルクスやカントがどういう考えを持っていたか、読んだり、論じたりすることも難しいのですが、柄谷行人(からたに こうじん)さんは、マルクスを乗りこえ、カントに導かれて、世界革命を構想されるのですから、驚くべき天才です。も…
「借り物ではなく、自分の言葉で語ろう」などとよく言います。たしかに、本当にそうかなと考えもせずに、さいきん聞きかじったもっともらしい言葉を鵜呑みにして、ぺらぺらとしゃべってしまうのはどうかなと思います。 けれども、言葉は聞いたり読んだりして…
ふもとに民を立たせよ わたしを民に知らせるために 山は煙に包まれよ わたしは炎とともに いただきに降り立つ 山は激しく震えよ 角笛は鳴り響け わたしは雷鳴で答えよう これこそがわたしの勝利 あなたたちの勝利 わたしはけっして負けない あなたたちもけっ…
高校3年時は理系クラスに属し、一浪して、そんなに難しくもないがそんなにも易しくもない理系の大学に入りました。けれども、じつは、すでに、数?の行列あたりからわからなくなり、数?はチンプンカンプンでした。それでも、数?だけできて、共通一次重視の入…
今日は何もする気が起こらない、一日中、家でごろごろしていたい、という日があります。体を動かすのが大変だ、いや、それどころか、どうしても体が動かない、という時があります。気持ちがしっかりしない、やる気が出てこない、気持ちが重くて仕方がないこ…
人びとにこう語りなさい あなたの同胞に告げなさい わたしが抑圧者を引きずり下ろしたことを あなたたちは見たはずだと わたしの翼にあなたたちを乗せて飛んだことを あなたたちは忘れないはずだと わたしはあなたたちに いのちの憲法を授ける あなたたちは…
ある人びとの言葉は本になりますが、多くの人びとの言葉は本棚になります。ちょうど、風に転がる紅や黄の落葉の下には、悲しみ色や沈黙色した枯葉の堆積があるように。ぼくらの言葉は、自分のパソコンの中に貯蓄され、ネット上の倉庫にも押し込まれ、ある言…
ランボーやリルケの詩は読むのがとても難しい、とても苦労します。それは、意味を考えるからだ、意味を考えないでそのまま受け止めるとよい、という助言もいただきましたが、脳は既知の情報に照らし合わせて何とか意味をつかもうとしますから、意味が分から…
17世紀、徳川の世の初め。大荒れの航路、砂嵐の陸路。5年をかけ日本からローマに辿り着くも、そこで修道士となり、神父となるや、また7年の航海を経て、日本を目指したペトロ岐部カスイ。 キリシタン禁令ゆえにやがて捕まり死刑にされることが分かっているの…
「ものごとはね、心で見なくてはよく見えない。いちばんたいせつなことは、目に見えない」。星の王子さまの有名な言葉です。「ドブネズミみたいに美しくなりたい 写真には映らない美しさがあるから」。ザ・ブルーハーツというバンドが30年近く前に歌った「リ…
飲み水がない 喉がからからだ こんなところに連れ出して おれたちを殺す気か こんなことなら 昔のままがずっとよかった そうだろうとも では、昔を取りもどしてやろう あの帝国に連れ帰ってやろう あそこなら飢えることも 渇くこともない おれに付いてこい …
「そして(ジュニア・ポエム双書、谷川俊太郎・自選詩集」(谷川俊太郎、銀の鈴社、2016年)詩人は、見えない世界を書いている、天使の声を聞きとっている、とどこかで耳にしたことがあります。谷川さんは「かみさまなんていないんだから」と言いますが、「…
「おまえたちを連れて行ってやれなくて、すまなかった」。監督先生は、後日、生徒たちにこう謝りました。中学校生活最後のサッカー大会。都大会出場権をかけた11試合目に敗北したのです。試合の直後には、「力をすべて出し切ったね」ともねぎらっていたそう…
「借り物ではなく、自分の言葉で語ろう」などとよく言います。たしかに、本当にそうかなと考えもせずに、さいきん聞きかじったもっともらしい言葉を鵜呑みにして、ぺらぺらとしゃべってしまうのはどうかなと思います。 けれども、言葉は聞いたり読んだりして…