2024-01-01から1ヶ月間の記事一覧

772 「食品を知れば、現代世界四大問題がわかる」・・・ 「食べものから学ぶ現代社会 私たちを動かす資本主義のカラクリ」(平賀緑、2024年、岩波ジュニア新書)

これの少し前に「食べものから学ぶ世界史」というのも出ていますから、高校の科目を題名に入れてやろうというシリーズなのでしょうね。つぎは、「食べものから学ぶ日本史」「食べものから学ぶ政治経済」「食べものから学ぶ倫理社会」「食べものから学ぶ地理…

771 「聖書を農で読むヒント」・・・ 「農はいのちをつなぐ」(宇根豊、2023年、岩波ジュニア新書)

「農村伝道神学校」というところで、ぼくは学者でもないのに、非常勤講師をさせていただいています。担当クラスで学ぶことは、むろん、農にかかわるものではなく、キリスト教の基本的な信仰内容です。 それから、広島の山間部に移住して農にとりくんでいる友…

770 「キリスト教やその生い立ちの入門書ではありません」 ・・・ 「教父哲学で読み解くキリスト教 キリスト教の生い立ちをめぐる3つの問い」(土橋茂樹、教文館、2023年)

三位一体論(神は唯一であるが父、御子、聖霊という三つの位格がある)やキリスト論(キリストの神性と人性)が築き上げられている過程に関わることがらが述べられていますから、書名に「キリスト教」とか「キリスト教の生い立ち」という言葉がまったくの偽…

769 「老いる読者へのちょっとステキな配慮」 ・・・「夕暮れに、なお光あり 老いの日々を生きるあなたへ」(小島誠志、川崎正明、 渡辺正男、 島しづ子 、上林順一郎 、キリスト新聞社、2023年)

70代もできれば元気に過ごすためには、今から健康にと、15キロのダイエットを達成し、週二日は40分、それ以外にもなるべく歩くことを心がけてきましたが、この冬、血圧が高いのはちょっと残念。 同業の、ひとまわりくらいか、先輩方はどうしておられるのでし…

誤読768 「バルトの修辞と倫理と無償の神」・・・ 「カール・バルト《教会教義学》の世界」(寺園喜基、2023年、新教出版社)

一番目。バルトは神学概念の定義に長けている。定義はむろん言葉でなされるが、その言葉には一定のリズムがある。あるいは、異なる二つのことの重ね合わせ、並列などの表現が用いられる。 たとえば・・・ 「聖書神学は教会の宣教の基礎づけを、実践神学はそ…