2018-04-01から1ヶ月間の記事一覧

84 「いつわりの裁きをなしてはならない」

誰もいない野で人が殺され 犯人がだれかわからないとき 長老たちはその代わりに 雌牛を神に捧げなければならない 証拠なしに犯人を作り上げてはならない 無実の人を犯人に仕立ててはならない 偽りの裁判をなしてはならない 政治家が不法行政を強行するために…

(83)  「わたしたちは神から愛を受け、それを他の人とわかちあいます」

誰かに愛されたことのある人はこんどは他の誰かを愛するようになる、と聞いたことがあります。方程式のようにいつもそうなるとは限らないでしょうが、たしかに、誰かにやさしくされると自分も他の人に対してやさしい気持ちがもてる、という経験は一度や二度…

負けないいのちの詩83

「あなたは死んではいけません、戦ってもいけません」相手の軍備を見ても恐れるな 主がともにおられる あたらしい家を建てても 仕事を始めても 婚約しても戦争で死んでしまっては そこに住むことも 成果を得ることも 結婚することもできないきみ死に給うこと…

(82) 「知らないうちに種が蒔かれ、実を結んでいます」

十余年前に教会の建物を建て替えました。そのさい、庭に木の苗を何本か植えました。オリーブ、いちじく、リンゴ。桃栗三年、柿八年と言いますが、たしかに、ここ数年、どの木もよく実を結んでいます。 オリーブは摘むと数籠にもなり、アクを抜いて漬けていた…

82   「偽りの証言をしてはならず、真実の証言をしなくてはなりません」

一人の偽証によって 暴力が事実とされてはならない けれども一人の被害者の 真実な証言によって 暴力の存在は 認められなければならない 偽証をする者 真実を証言しない者 私欲のために証言を拒む者 このような者たちが 繰り返し現れることを 許してはならな…

(81)「イエスは、羊飼いのような、友達のような」

自分の話ばかりして、こちらの話を聞いてくれない人。自分の意見を主張するばかりで、こちらの意見を理解しようとしない人。自分は傷ついたと言うが、相手も傷ついていることをわかろうとしない人。すみませんでしたと言われても、こちらこそすみませんでし…

423「出世とか改宗とかより、あいさつですね」 「ハートウォーミングストーリーwithノーマン・ロックウェル」(マーガレット・ファインバーグ、いのちのことば社フォレストブックス、2005年)

ロックウェルという画家の絵が左のページに。敗戦後の日本に伝わってきたような風味の、アメリカ合衆国の光景。女性が金髪クリクリパーマだったりしたような。 右のページは「小さなあいさつ」「お金では買えない宝物」「母の祈り」などと題された「心温まる…

422 「控えめなキリスト教色とゆたかな想像力」  「ナルニア国物語? ドーン・トレッダー号の航海」(C・S・ルイス著、土屋京子訳、光文社古典新訳文庫、2017年)

この世界の果てには何があるのでしょうか。この世界の果ての向うには、こんどは、どんな世界が待っているのでしょうか。誰が待っているのでしょうか。そこに行かないと会えないのでしょうか。それとも、向こうからこの世界に会いに来てくれるのでしょうか。 …

421 「生は、正反対に見えるものの中にこそあったのです」    「点滴ポール 生き抜くという旗印」(岩崎航、ナナロク社、2013年)

若松英輔さんの著作の中で紹介されていたので、ぼくも読んでみました。 タイトルにすべてが集約されています。 点滴バッグは、生命の危機、脆弱だけでなく、生命、希望、前進を意味していたのです。 「たたかいだ/これで/何回目かの/救急車に/乗る」 救…

81  「地境を侵してはならない」

隣人との地境を動かしてはならない 土地は主が与えたものだ あなたは軍艦で押し寄せ 人の土地に侵略してはならない 先に住んでいた人びとから 奪ってもならないし 追い出してもならない 殺してもならない あなたの土地に身を寄せる 人びとを虐待してはならな…

(80)「いつくしみふかい交わりが、閉ざされた心を開いてくれます」

立食パーティのように多くの人が集まり自由に語り合う場では、すこし緊張します。親しい人がいない場合は、顔見知りの人をみつけて、なんとか輪に入ろうとするのですが、どうも、ぼくなどが加わるとせっかくのお話しを邪魔してしまうのではないか、などと考…