2012-05-01から1ヶ月間の記事一覧

B年 三位一体の主日  マタイ28:16-20

(以下は、ペルーで働く聖コロンバン会神父、ノエル・ケリンズの「福音書のイエスに今日したがう」からの翻訳です。毎日曜日の福音書の箇所へのコメントですので、原則的には、週に一度更新します。) 今日はイエスの昇天を祝います。この日、教会は、マタイ…

B年 ペンテコステ ヨハネ20:19-23

(以下は、ペルーで働く聖コロンバン会神父、ノエル・ケリンズの「福音書のイエスに今日したがう」からの翻訳です。毎日曜日の福音書の箇所へのコメントですので、原則的には、週に一度更新します。)B年 ペンテコステ ヨハネ20:19-23 今日はペンテコステを…

58 「レトリックでも思想でもない、死者との対話ストリーム」

「魂にふれる 大震災と、生きている死者」(若松英輔著、トランスビュー、2012年3月5日)「死者が接近するとき、私たちの魂は悲しみにふるえる。悲しみは、死者が訪れる合図である。それは悲哀の経験だが、私たちに寄り添う死者の実在を知る、慰めの経験でも…

57 「イエス自身の意図になかったとしても」

「隣人愛のはじまり――聖書学的考察」(辻学著、新教出版社、2010年6月30日) 歴史学的、文献学的な研究によって、福音書のどの部分が実際のイエスの言動に近いのか、どの部分が福音書記者による編集や脚色なのかが腑分けされるが、それに基づいて、歴史上の…

56 「じっと聞き、ともに怒り、おのれを問う記者たち」

「ふたつの震災 [1・17]の神戸から[3・11]の東北へ」(西岡研介・松本創著、講談社、2012年4月19日) 記者たちは被災地を「歩き」、「縁」が育ち始めた人々の声にじっと耳を傾け、それらの言葉を「愚直に」「紡いで」いる。 ふたりは若くエネルギーあふれて…

55 「これは殺人じゃないか」

「プロメテウスの罠 明かされなかった福島原発事故の真実」(朝日新聞特別報道部、学研、2012年3月26日) 「地域が消滅してしまう」。福島第一原発から30km圏内の区長さんが、無人となった地区を車で走りながら、悔しさをあらわに叫ぶ。 ガスマスクをした白…