2016-07-15から1日間の記事一覧

340  「読者なき書き手、聴者なき語り手の心臓を慰める言葉」 「往復書簡 悲しみが言葉をつむぐとき」(若松英輔、和合亮一、岩波文庫、2015年)

ある人びとの言葉は本になりますが、多くの人びとの言葉は本棚になります。ちょうど、風に転がる紅や黄の落葉の下には、悲しみ色や沈黙色した枯葉の堆積があるように。ぼくらの言葉は、自分のパソコンの中に貯蓄され、ネット上の倉庫にも押し込まれ、ある言…