147 「永遠は永久ではないよね」

「時間について 100の言葉」(リーゼンフェルト編、時間について 100の言葉、2012年) 

 告白しますと、どなたかからいただいたこの本、トイレで読んでいました(^^;; 一頁に一つずつ、時間についての言葉が載っています。数語のものから、長くても十行。だから、さっさと用がすんでも、切りの良いところまで読み終えるまで居座り続ける必要もありません。

 出典はさまざまです。

 「神さまは時間をくださった。でも、急げとは一言もおっしゃらなかった」とは、フィンランドの言い伝え。用足しも急ぐことはない?

 「時間には時間をかけよ」とはイタリアの言い伝え。地中海の人々、たしかに、食事にも、昼寝にも、仕事にも、時間をかける、って言われてますけど、実際はどうなんでしょう?

 「茎を引っ張っても、小麦の成長を早めることはできない」とは、アベ・ピエールさん(ってどなた?)。たしかに、子どもを成長させようと、髪の毛を引っ張るのはやめにしよう。

 「つねに何かに没頭し、しかも、せかせかしないこと。それこそ、この地上におけるひとかけらの天国だ」とは、ヨハネ二十三世。いつも先のことが気になり、今に集中できず、あせっている現代社会は陰府? でも、イエスさまはそこに下り、そこから助け出してくれたのでしたよね。

 「あなたの命を引き延ばすことはできない。ただ深めることができるだけだ」。よし、深めるぞ。でも、眠いときは? 深く眠る?

 「二つの瞬間が一度に与えられることはない。いつも、ただこの一瞬。そして、この小さな一瞬には、わたしの小さな力で十分なのだ」 24時間闘う力はないけれども、一瞬のための小さな力ならあるかもね。

 「厳密に言えば、ごくわずかな人だけが現在を生きている。おおかたの人々は、これから今を生きるための準備をしている」(ジョナサン・スウィフト)。何かの準備期間ではなくて、今が本番だ。今が何かの準備期間であっても、準備期間の本番だ。

 「実在の最高の中心点として、過去全体が準備したこの瞬間を、見つめ、味わうこと。これを人生と呼ぶべきであろう」。そうなんですよ。いままでの何十年がこの一秒のためにあった。最高のぜいたく。たった一人の人が神さまと出会う、その一瞬のために、ぼくの無能な半世紀があった。

 こんな言葉が、全部で100。残りは買ってトイレで読んでください

 「永遠は永久ではない。永久は、だらだらした、はてしない期間。永遠とは、この一瞬の、神さまにいたる深みのこと」。さて、誰のことばでしょうか。
 http://www.amazon.co.jp/%E6%99%82%E9%96%93%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6100%E3%81%AE%E8%A8%80%E8%91%89-%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%86%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%B3-%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%BC%E3%83%B3%E3%83%95%E3%82%A7%E3%83%AB%E3%83%88/dp/4789607119/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1384676953&sr=8-1&keywords=%E6%99%82%E9%96%93%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6%E3%80%80100%E3%81%AE%E8%A8%80%E8%91%89