509 「聖書の登場者を継ぐ詩人」  ・・・ 「新編 志樹逸馬詩集」 (志樹逸馬著、若松英輔編、亜紀書房、2020年)

 詩人はキリスト者でした。

 

「もう先に来て 祈っている人がある

 わたしもすわって 聖書を開く」(「教会への道」、p.159)

 

 詩人は、野の花に神の営みを見たイエスの弟子でした。

 

「庭さきの花は 

 天と地をつなぐ 

 自然の微笑」(「花」、p.169)

 

詩人は、イエスにひかりを見た福音史家ヨハネの後継者でした。

 

「痺れた手ですくってもすくっても 

 ひかりは いくらでも

 地上に溢れていた」(「ひかり」、p.26)

  詩人は、サマリヤの人の末裔でした。

 

「友の多くを失い 

  私は病み衰えた

  だが 渇きに飲む水は甘く

  妻は側らにあった」(「(二十八年間)」、p.73)

 

 詩人より先に来て祈っていたのはイエス、そこはガリラヤあるいは天だったのではないでしょうか。

 

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