「泣くな赤鬼」という先生モノの映画を観たら、この短編集に原作が収められていると知り、手に取ってみました。タイトル通り、先生が出てくるお話しばかり。
「学校の先生って、生徒をほめてあげることが仕事だと思うけど」(p.218)。
ぼくも、時々先生をしていますが、もっとほめたほうがいいんだろうな。
「おまえは教師になれ。私がおまえに言ってやれなかった『惜しい』の一言を、おまえのような生徒に何度でも贈ってやれ」(p.241)。
なんだ、この結果は!というより、お、惜しかったな、もう少しだったな、もう少しでいけるぞ、と言う方が、ずっといいよね。
「俺の生徒になってくれて、俺と出会ってくれて・・・・・ありがとう・・・・・」(p.246)。
そうだよね。生徒が生徒になってくれるから、先生なんだよね。
結局、先生と生徒にあてはまることって、人間と人間にあてはまることばかりではないかな。