479「先生になるには」・・・・・「せんせい。」(重松清、新潮文庫、2011年)

 「泣くな赤鬼」という先生モノの映画を観たら、この短編集に原作が収められていると知り、手に取ってみました。タイトル通り、先生が出てくるお話しばかり。

 「学校の先生って、生徒をほめてあげることが仕事だと思うけど」(p.218)。

 ぼくも、時々先生をしていますが、もっとほめたほうがいいんだろうな。

 「おまえは教師になれ。私がおまえに言ってやれなかった『惜しい』の一言を、おまえのような生徒に何度でも贈ってやれ」(p.241)。

 

 なんだ、この結果は!というより、お、惜しかったな、もう少しだったな、もう少しでいけるぞ、と言う方が、ずっといいよね。

 

 「俺の生徒になってくれて、俺と出会ってくれて・・・・・ありがとう・・・・・」(p.246)。

 そうだよね。生徒が生徒になってくれるから、先生なんだよね。

 

 結局、先生と生徒にあてはまることって、人間と人間にあてはまることばかりではないかな。

 

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