「現代の超克」(中島岳志・若松英輔 、ミシマ社、2014年)
「自分は信仰が薄いから救われないかも知れない」と悩んでいる人は、ぜひ、この本を読んでみてください。
そのような人さえも、あるいは、「信じる者さえ」も、あるいは「信じる者こそが救われる」と思っている者さえも、救いの中にあることが経験されると思います。
柳宗悦もガンディーも、キリスト教神学者ではありませんし、そのような用語も形式も踏まえていませんし、ましてや、それにまったく束縛されていませんが、ここには、キリスト教で言うならば、神の無償の恵み・愛(恩寵)、創造、ロゴス、御子イエス・キリストの受肉、三位一体、聖霊についての、最良の黙想のひとつが、たしかにあります。
日本語を主とする宗教者がこの本を読まないのはあまりにももったいないと思います。
けれども、この本に書かれていることは、この本を読まない人もまた、神の内に生かされているということでもあります。