「聖書入門 主を畏れることは知恵の初め」(落合建仁/小村尚子、2014年、日本キリスト教団出版局)
聖書にどんなことが書かれているか、旧約、新約各全体にはどんな流れが見られるか、何年経ってもそういうことに自身がないのと、教員や牧師として人様に聖書のおもしろさをうまく伝えたいと願っているのとあって、この手の本には、けっこう気を引かれます。
著者はふたりの大学の先生。教養科目の教科書としてだけでなく、一般の聖書入門としても、読み応えがあります。
(1)聖書の内容が的確にまとめてあり
(2)それぞれの聖書箇所の信仰的な意味が説かれ
(3)聖書学上の昔からのテーマについては、伝統的なものだけでなく、あたらしい学説にも軽く触れているが、けっして難解ではない
と三拍子そろっています。
新約の解説は、ややパウロ的、教義的なきらいがあり、もうすこし、イエスの生き生きとした神観も展開していただければ、もっと良かったと思いました。
三日で聖書が一応、概観できます。