不思議な本です。第一章では、著者とヴェーバーとの出会いが(著者の言葉によれば)「小説の形式」で書かれています。巻末の資料集には「『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』の内容分析」と題された横書きの(資料集以外は縦書き)読書ノートのようなものが80頁にわたって挿入されています。第三章第三節『職業としての学問』には、日本の大学教員就職の現状と著者の就職成功談が記されています。
副題に「神からの使命に生きて」とあり、帯に「右手に『聖書』、左手には『プロ倫』」とあるので、ヴェーバーの信仰と学問が記されているのかと思いましたが、むしろ、著者のそれらのことのようです。