222 「のり子の詩ごころ、一ダース」

「詩のこころを読む」(茨木のり子、1979年、岩波ジュニア新書)

 しゅんたろう
 えりこ

 ひろし
 るみこ

 ひろし
 りん

 詩を詠むこころ
 詩を読むこころ
 死をよむこころ

 いち
 いのちいとしむ
 こころをさそう

 にい
 何か忘れていませんか

 さん
 死と影を
 恐れない

 しい
 自分を掘り下げ
 地下水脈に
 ぶちあたる

 ごお
 感情を耕し
 花を咲かせる

 ろく
 時代を先取り
 預言する

 しち
 言葉が離陸の
 瞬間を持つ

 はち
 汚いものが
 書く人間により
 美しい詩になる

 くう
 日本の詩は
 哀にふかく
 怒が弱い
 
 じゅう
 カタルシス
 あるかないかが
 試金石
 
 じゅういち
 できるだけ切り捨てる
 欠落と大穴が思索と想像を促す

 じゅうに
 深く大きな独断を
 恐れない


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