2024-12-01から1ヶ月間の記事一覧

誤読ノート840 「とんでもない話から、そうだよねの話まで」 ・・・ 「キリストを伝えるための核心とヒント: 信徒宣教者の手引き (ネラン神父遺稿集 2)」(ジョルジュ・ネラン、2024年、フリープレス)

歌舞伎町でバーを営んだ神父ということで、キリスト教を柔軟にとらえ、それに基づく柔軟な宣教のあり方を期待して、読むことにしました。 教会の形式についてはたしかに柔軟ですが、「キリスト教こそが正しい」と言わんばかりの硬直した考えが本書の最初の部…

839 「神は対象化できない。では、どうする?」 ・・・「日本とイエスの顔 増補新版」(井上洋治、2023年、亜紀書房)

遠藤周作の友、若松英輔の師である井上洋治神父の代表的著作です。「主体―客体の関係を超えた(あるいは根拠づけているといった方がもっと適切かもしれませんが)流動するいのちの世界」(p.17) 著者にとっては、これが、イエスの語った「神の国」なのです。 …