2022-04-08から1日間の記事一覧
副題にあるように、贖罪、文化、歴史、老いを考察する一冊である。 この場合の「文化」は、良質の芸術や文学というよりも、「社会」「社会の支配的な考え方」に近いように思われる。社会の固定的抑圧的な通念に抗う新しい精神の登場が述べられている。 「歴…
暴力的な文章がある。それは、武力攻撃や差別、侮辱、搾取、抑圧と同類だと思う。 石牟礼道子と若松英輔の文章は、暴力的な文章ではない。むしろ、暴力的な文章の暴力性を明らかにしてしまう、平和といのち、悲しみと愛に満ちた文章だ。 ふたりは、書く。わ…