2013-03-06から1日間の記事一覧

87 「ことばをりんかくからときはなちにじませる者は、いっせいきのはんぶんまえに」

「abさんご」(黒田夏子、文藝春秋、2013年) 文字を読んでいるのか、それとも、ゆらゆらと伸び縮みするくらげの群れのやや濁った水槽を眺めているのか、わからなくなってしまう。墨の乾かない山水画、母の胎での浮遊、あの世、蛍の点滅・・・そんな感じです…